「ビットコインは何も生み出さない」
とある投資家の言葉ですが、確かに発行元がいるトークンなどは別としてビットコインを証券としてみた場合管理者がいないビットコインは確かに価値が無い物でしょう。投資する理由にはなりません。
しかし、通貨として見た場合話は別です。
通貨として見ても価値を生み出さないのは変わりありませんが、別に通貨はそれ自体が価値を生む必要が無いからです。
通貨は「商品の価値を分かりやすく数値化するための道具」でしか無いからです。商品という価値がある物があってこそ初めて通貨にも価値が発生するのです。
商品が無ければただのインクの付いた汚い紙切れです。ケツ拭く紙にもなりません。
この点は既存の円やドルなどの法定通貨もビットコインも同じです。ただ、ビットコインの方が国際取引のし易さや透明性の高さという点で優れているだけです。
ですので、ビットコインを[通貨]として普及させるのならば商品の数値化に使われる事、すなわち商品との取引(支払い)に使われる必要が出てきます。
しかし、ビットコインの現在の問題点として通貨として扱うには価格の上下が激しすぎるという問題点があります。商品の価値を図る道具の価値が安定しないというのはさすがに問題があります。
ただ、それについては今後解決していくと思われます。
理由はビットコインの保有者の増加です。
ビットコイン保有者が増えれば嫌でも流通量や時価総額は上がっていくので上げれば上がるほどビットコインの安定性は上がっていきます。
例えば、洗面器に水が入っているのを思い浮かべてください。洗面器とその中の水がビットコイン保有者の量と時価総額、水温が法定通貨(米ドルなど)と比べた際の価格の変化です。
その洗面器の水を洗面器の半分くらいの大きさの容器で掬い取って沸騰させ、また同じ洗面器に戻したら洗面器の水の水温は大きく変わってしまいます。
では洗面器ではなく、25mプールだったらどうでしょう。
その中になみなみと入っている水を先ほどの容器で同じように掬い取って沸騰させまたプールに戻しても水温はほとんど変わりません。
規模が大きくなれば大きくなるほどどんな物でも安定していくのです。
最近では中央アフリカでビットコインが法定通貨として認められました。
これでビットコインを法定通貨とした国はエルサルバドルに続き2か国目です。ビットコインの方が自国通貨より信用が有り成長が見込めると判断した動きでしょう。
ビットコインならば国籍など関係なく誰でも持てる訳ですから。
現在ビットコインを法定通貨として認めた2国は経済規模としてそこまで大きな国では無いでしょう。しかし、それでもこの法定通貨化のおかげでビットコインを保有する人が増えビットコインの規模は確実に大きくなります。そうなれば、更に経済規模の大きい国だって吞み込めるようになるでしょう。
規模が大きくなれば、先ほど述べたように通貨として更に安定するようになるでしょう。
ビットコインは通貨なのか証券なのかという話題があったりするのですが、私的には現状を考えると、現在のビットコインは証券というより通貨として見た方が価値が分かりやすいのかもしれません。
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